[撮影日]2007.4
[撮影地]八幡野
[水深]15m
[カメラ]F90X
[レンズ]60mm
[モード]A F8
[ストロボ]YS50+YS30
[フィルム]RVP
[被写体]イロカエルアンコウ
晴れ渡る青空に太陽がまぶしい。
まさに晴れ舞台にふさわしく、最高の天気である。
追い求めてきた『明日』がついにやってきた。
出来る限りのことはやってきた。
もう、何も迷うことはない。気負いもない。
あとはこの力をすべて出し切るのみ。
そして会場入り。
汗ばむ程度に軽いアップを行う。
体を冷やさぬよう、直前までジャージを脱ぐとことはない。
いよいよ出番だ。
薄暗い廊下を抜けて重い鉄の扉を押し開くと、水銀灯の灯りが白くまぶしい。
そして、試合開始のホイッスルが高らかに響き渡り、コートへと駆け出していった。
ボールが飛び交う。「早い。」
さすがに優勝候補チームである。
しかし、鍛え抜いたこの体と反射神経には相手のジャンプサーブさえ、止まって見えるほどだ。
負ける気はしない。
しかし、一進一退のシーソーゲームからやがて、相手チームが均衡を破り徐々に相手のペースになった。
わがチームのエースも今日は精彩を欠いている。
気がつけば2−0のストレート負けを喫していた。
次は番狂わせで、2試合連続ということになった。
「休憩なんかいらない。」なぜなら、せっかく集中力を途切れさせたくないのと右肩、右足首の痛みに体が気がつき始めていたからだ。
しかし、チームメイトは休みたいと言うため、10分間のインターバルを取った。
そして、第二試合のホイッスルが響く。
遅い。
ボールが止まって見える。
どんなボールも100%拾える感じだ。
しかし、一打目をきっちりセッターへ運ぶ自分にはトスが回ってこない。
何度転がり拾っても、何度トスを要求しても練習で手に入れた新しいアタックを見せることが出来ない。
そして、いつしか押していたはずの試合も徐々に相手のペースになり、一セット目は逆転負けに。
2セット目も、精彩を欠くわがチームのエースのアタックは決まらず、自分にもトスは回ってこない。
終始相手チームのペースで、敢え無くこのセットも落とし、ストレート負け。
そして、すべてが終わった。
この日のために費やしてきたすべての時間と努力はやけにあっけなく終わってしまった。
試合後セッターに訊ねる。
なぜ、自分にトスを上げなかったのかと。
仕方なかった。一打目を拾って崩れた体勢のところへトスは回せない。そして、他の誰かの不正確なレシーブではあのアタックを効果的に使うことは出来なかったと。
エースにも不満が残った。
もともと、そこは自分のポジション。
エースアタッカーがミスして点数取られて笑っていられるのか。
気迫とか執念とか、そういう気持ちは持ち合わせてはいないようだ。
ともあれ、バレーボールはチームプレー。
決して誰が悪いわけでもなく、チーム力が足りなかったということだ。
戦い続けた日々もこれで終わった。
翌日は仕事のピークでもあり、勝負どころである。
しかし、2、3日体は休めるとして、その先、何が待っているのか。
何を目指して次は戦うのだろう。
一抹の不安を抱えながら、体育館を後にした。
体育館を出ると、夕方だというのに未だ青空が広がっていた。
少しだけ心が洗われる気がした。
次はどんな明日が待っているのだろう。
今はまだ分からない。
でも、探さなければ。
挑戦する気持ちがなくなったら何処かへ飛んでいってしまいそうな気がする。
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